2009年6月29日月曜日

男性用エステ市場

中国では、最近美容やエステに関する関心が高まり、情報量も急増、日本の化粧品業界・エステ業界も中国市場に熱い視線を送っています。

一般的に一番大きな市場となるのは、女性用基礎化粧品ですが、スーパーの基礎化粧品売り場や、ドラッグストアの中を見渡していると、男性用基礎化粧品もそこそこ場所を占領していることに気づきます。実際購買されているのは、女性の方かもしれませんが、男性用化粧品が商品群として存在はしているようです。

低価格帯のものから、高級化粧品まで、商品の幅も広くなっています。

たとえば、フランスのlead on 社(雷帝)は、男性用化粧品のみを製造・販売する企業ですが、中国では高品質路線で参入している会社で、高級男性化粧品の一つとして中国でもブランドを確立中の企業です。

化粧品のみならず、エステも男性専用の会社が出てきています。


広州のbody lifeは男性専用のエステティックサロンです。サロンでは、化粧品の販売も行なっており、男性仕様のパッケージの商品が並んでいます。





モダンなパッケージ





男性の皆様も、中国でエステを・・・、という時代が来るのでしょうか。

2009年6月19日金曜日

蘇寧電器がLAOXを買収


中国の家電量販店大手の蘇寧電器がLAOXの実質経営権を掌握というニュースがでました。

蘇寧電器は、中国の主要都市では大概どこでもみかける家電量販店で、全国チェーン店ランキング100では、2位にランクする巨大量販店です。

【参考】ちなみにチェーン店ランキングは以下のとおり。


1 国美电器集団  1045.9億元

2 蘇寧電器集団  1023.4242億元

3 百聯集団     943.3億元

 トップの国美の売上げ収入は2.2%増加、対する蘇寧は19.7%の増加ですが、2007年の売り上げ増加率の40%からはダウンで、ランキング100の中に入っている業種は、家電などのほかに建材などが入っていますが、特に建材などはゼロ成長企業も多くなっており、今後かなり業績の悪化が予想されています。

 ランキング1位の国美は、昨年から創業者である黄光裕主席が相場操縦容疑で拘束されて以来、自殺未遂の情報が流れるなど、株価の低迷も続いていましたすが、先週ようやく米有力未公開株(PE)ファンドのベイン・キャピタルから出資を受け入ることになり、明るい兆しが見え始めています。

 日本でも家電業界は、非常に熱い戦いが続いていますが、中国でも目が離せない業界になっています。

2009年6月18日木曜日

米線ブームが来る!

ブームが来る!、と断言しましたが、ブームが来そうな予感がしているのです。

「米線」(mixian)という食べ物をご存知でしょうか?

素麵を太くしたような感じ、というか、うどんをすっきりさせたもの、というべきでしょうか、もっとぬるっとした食感の麺です。

随、宋、明、それぞれの時代で姿を変えて伝えられてきた「米線」は、現在一般的に米粉にでんぷんなどを混ぜたもので、その量で歯ざわりを調整するようです。


この米線を使った料理はいろいろなパターンがありますが、もっとも有名なものは雲南省の「過橋米線」と呼ばれるもので「不吃过桥米线,不算到过云南」(過橋米線を食はずして、雲南に来たとはいえず)というほどに、雲南を代表する料理です。熱々の鶏のスープの中に、肉(ハム系)や野菜を放り込んで食べるスタイルは、結構楽しい感じです。この鶏ベースのスープは、癖もなく、また塩辛いでもなく、老若男女に支持される味ではないかと思います。





色とりどりの食材が並びます




それとは別に、最近都内・御徒町に「大連米線」ができました。この大連米線と中国にあるお店がどう関係があるのか、まだ良くわからないのですが、「食べたいな」と思ったときに、本当に食べられしまうのです。(※ビックコミック読者の皆様、6月5日号の答えはこのお店です)

便利な世の中ですね。

台湾南投コーヒー「晨雅咖啡豆 」

昨日の、コーヒー豆の話題に補足。



台湾でも中部の南投市(大地震が起きたところです)でコーヒー豆の生産が行われており、主にアラビカ豆を生産しています。


台灣咖啡豆‧南投市晨雅咖啡 http://0492246088.travel-web.com.tw/





帽子が懐かしい感じです。






海抜が高く、一日の間で寒暖の差の激しいエリアで生産されています。


こちらは日本国内で見つけたことはないですが、台湾の京華城そばのコーヒー豆専門店で購入してみたことがあります。

軽く、酸味の強いタイプだったと記憶しています。


機会があれば、こちらも是非。

2009年6月17日水曜日

雲南コーヒー「風舞祥雲」

「中国人たちがコーヒーを飲み始めると、世界ではコーヒー不足が起きる!」


という話は聞いたことがないでしょうか。


本当かウソかはわからないのですが、急速に増加するコーヒー消費量に生産の速度が追い付かないという話だった気がします。





コーヒー豆、美しいですね。




コーヒー好きの私としては、自分のコーヒーがなくなるといやなので、コスタリカの友人に畑と木を確保してもらいました。本当にこの木が活躍する日が来るかどうかはわかりませんが、遠い南米に自分が植えた木がある、と思うと、なんだか楽しい気分になります。


最近はコーヒーのオーナー制度というのも沖縄でもはじめている人がいるらしく、オーナー希望者が後を絶たないという話です。「〇〇のオーナー制度」というと、えびの養殖事件を思い出すのか、最近は悪いイメージがついてしまいましたが、このオーナー制度は潜在的な所有欲を満たしてくれるサービスなだけに、残念です。


世界でコーヒーが不足するのであれば、国内で生産すればいいのではないか、という話になるのですが、ここ数年では雲南省でコーヒーの栽培が行われ、最近では輸出もしています。東京都内のコーヒー豆店でも普通に雲南省のコーヒーが店頭に並べられていますし、今年からはスターバックスも雲南省のコーヒー豆を使用し始めています。


星巴克国产原料首选云南 推出新品“凤舞祥云”

http://www.yn.xinhuanet.com/newscenter/2009-01/16/content_15479669.htm


中国店舗のみで扱われているこの雲南省産コーヒーの名称は「凤舞祥云」。大変美しい名前ですね。

味は、酸味があって、爽やかということです。軽い感じなんでしょうか。


東京都内でも、目を凝らして店内を見渡すとと置いてあることがあります(中央線沿線の調査)。

話の種におひとついかがでしょう。

2009年6月15日月曜日

世界の観覧車から

先日、ドイツから帰国した人が、興奮気味にビデオを見せてくれたのですが、

「ドイツの観覧車は回転速度が異常に速い」らしいです。

日本の代表的観覧車は、どこもおそらくゆったりと回転して、乗っている人もおそらく、速度で満足を得ようという人もいないと思うのですが、考え方によってはスピード感重視でもおかしくはないと思います。


所変われば、観覧車も変わる、ようです。


現在、世界で大型の観覧車といえば、シンガポールの「シンガポール・フライヤー」が有名ですね。黒川紀章氏デザインで、三菱商事と三菱重工が作ったそうですが、この観覧車の「世界一」の冠は、短い期間で北京に譲ることになります。


北京で建設が予定されているのは、「北京朝天輪」という観覧車で、地上208m。シンガポールフライヤーよりも40mほど高くなります。

しかし、中国ではさらに大型の観覧車の建設が発表されています。









水平ではなく、傾いているようです。




広州のテレビ塔に併設される観覧車で、地上450mのところに設置されています。

紹介の記事を見てみると、これまでの観覧車とは少し雰囲気が違います。

広州日報 http://gzdaily.dayoo.com/html/2009-03/17/content_503884.htm


観覧車を見るたび、私のようなせわしい人間は「どうせならエネルギーに変換すればいいのに」

と思っていましたが、やっぱり世の中には同じようなことを考えている人がいるものなのですね。

風力発電と観覧車の一体化」というのは、一応既に開発されているようです。


「これは風力発電です!」、といえば、遊園地ですら国からの補助金が出やすくなるかもしれません。中国の地方政府等で、「町のシンボル」として、「エコのシンボル」として導入されたりしてもおかしくない・・、ですよね。

2009年6月10日水曜日

バン・クライバーン国際ピアノコンクール

日本では、バン・クライバーン国際ピアノコンクールで、全盲のピアニスト・辻井伸之さんが優勝というニュースが伝えられていますが、このコンクールで辻井さんと一緒に1位獲得したのは、中国人ピアニスト張昊辰さんです。

バン・クライバーン国際ピアノコンクール初の中国人優勝者です。

【参考】李云迪师弟登顶国际钢琴赛(写真もあります)
http://news.163.com/09/0610/09/5BEFNEHH000120GR.html


個人的な話ですが、辻井さんの先生である横山幸雄さんは、自分の中学校の卒業生であったため、身近でピアノのうまい人、という感じで何度も演奏を聴き(最初に聞いたのは体育館だった)、そのうまさに絶望して私はピアノから遠ざかった、ほろ苦い思い出があります。

かつて、ショパンコンクールで華々しくデビューしたユンディ・リー/李雲迪(中国ピアノ界のキムタクとも呼ばれていましたね)、最近では朗朗(北京オリンピックにも登場)さんなど、日本でも「名前は聞いたことある」という感じのピアニストは既に何人かいらっしゃいますが、国際コンクールでも、中国人のピアニストの名前を目にすることは多くなりました。

今回の優勝者である張さん、私は知りませんでした。
(昔アメリカのドキュメンタリー番組やっていた人と同一人物でしょうか?)

上海に生まれ、5歳で初舞台にたった張少年は、上海の学校から深圳の芸術学校に学び、但昭義先生に師事しています。ユンディ・リーと同じ先生です。

14歳で、フィラデルフィアのカーティス音楽学院に入学し、朗朗と同じ先生に師事し、現在は帰国して中国国内で音楽活動をしているようです。

「天才ピアニスト」と呼ばれる類の少年ですが、彼の評価としては、演奏のみならず、文化的素養・教養の身につけ方が良く、「思考しながら」成長できるタイプなのではないかということです。

多くの人が楽しみにしていると思いますが、私もちょっとこれからの彼の成長を追わせてもらおうかなと思います。

2009年6月9日火曜日

中国にハマーはよく似合う・・・、か?

一昔前、日本では、シベリアンハスキーが大流行しましたが(漫画の影響ですか?)、日本の住宅事情や道路環境はあの大型犬とは、なんか噛み合わない感じで、犬が気の毒に見えていたのは気のせいだったでしょうか。

近頃は、シベリアンハスキーはめったにみかけることはないですので、寒冷地タイプの大型犬であるシベリアンハスキーはあまり定着しなかったようですね。


ハマー(HAMMER)車を、日本国内でみかけると、このシベリアンハスキー的な感じがします。完全に街に調和しないですね。ハマーに乗る代表的人物といえば、朝青竜だそうですが、朝青竜まで突出した人物になるとハマーがいろんな意味で良く似合います。


その、日本には似合わないハマーは、中国に良く似合う、と思います。

道路も広いですし、広大な乾いた大地にごつごつした車体のハマー、背後には壮大に鳴り響く重低音な音楽・・・、勝手にコマーシャル映像のようなものが頭に浮かびますね。





やはり、どこでも街角では少し威圧感を感じます(@上海)。
車としては、車体肥大症のようです。





そんなハマーを、中国は会社として買いました。先週の大きなニュースです。


その購買者、四川騰中重工機械有限公司ってどんな会社なんでしょう?

ネット上の情報によると、2005年設立された資本金14億元(約200億円)の橋梁機械、石油化学機械の会社で、会社自体はとても新しい様子です。


では、なぜ、設立したばかりの一地方都市の民間会社(そもそも自動車の素人会社が)が、ハマーを買収できたのでしょう?

これまでの中国企業による海外企業の買収は、、例えば、レノボはによるBMのパソコン事業の買収、北方重工集団のフランスNFM社の買収などあったものの、どちらも中国でも既に業界では最大手。(レノボはIBMパソコン事業を買収前でも、中国パソコン業者のトップであるし、北方重工集団も世界機械製造業者500入りの企業)で、どちらかというと、自社主力業務の強化のための買収。


なので、今回の買収案とはやや異なる気がします。


じゃあ、中国企業が買収したらハマーはもっと売れるんでしょうか?


・・そうでもない気がします。まず、ハマーの排気量は中国の環境保護政策と逆行しているし。今回の買収案の内容では、工場、技術、従業員を含め今後もアメリカ本土に置くことになっているから、中国生産はまずない。


だったら、買収のメリットはなんでしょうか?四川騰中重工の本心はどこにあるんでしょうか?

四川騰中重工の筆頭株主は四川華通投資ホールディングス。華通投資は1996年に設立して以来、今まで四川省で様々な投資、M&Aを行い、主に化学工業、機械の分野に強いといわれています。

この華通投資が最近一番力に入れているのは、子会社の四川華拓の海外上場。あのモルガン・スタンレーも四川華拓に8,000万ドルを投資し、約20%の株を持ち、2008年年始、さらに子会社経由で四川華拓に2億ドルの融資を行っています。今回の買収もモルガン・スタンレーの斡旋だったそう。
 
結局、こういうラインで読んでいったほうが、よさそうな話のようですね。

2009年6月8日月曜日

続・悲鳴を挙げる中国農業

先日、日経ビジネス・オンラインに掲載された「悲鳴を挙げる中国農業」、やはり相当な反響があったようです。

前回の記事の補足も兼ねて、続編が掲載されています。

日経ビジネスオンライン http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090605/196832/

確かに、この記事を読んでいると、中国農業の「負の面」が印象に残るわけですから、一部の地域で大規模な高度な農業がおこなわれていることを忘れてしまいがちです。

でも、思い返してみれば、私の周りでも、日本の地方公共団体が中国の山東省の農業施設を見学に行き、その高度な農業技術に危機感を抱いて帰ってきたこともあるわけで、「高度なところはさらに高度化」「搾取される人はさらに搾取される」ような、農村・農民の方々の中での、階層差が広まってきているのは事実なのでしょう。

中国の農業の問題は、日本の農業をめぐる保守的な政策や日本の農村の疲弊、今後訪れるであろう食糧不足の問題と、リンクをしてきます。

中国の農業は「通商」から逃れられない以上、一国の問題ではないし、日本はどう考えてもこの問題と向き合わざるを得ないのですね。「東アジア農業共同体」という、仮に概念であっても、これを一枚かませることによって、具体的に何ができるのかが検討しやすくなる、思考のための仮説にはなる気がします。

現実的には、どうなんでしょうか・・。

2009年6月4日木曜日

乳牛の屋台

昨日、弊社スタッフZ氏と話をしていた時、「はっ」とする話がありました。

Z氏の故郷・長春では「最近、早朝に牛をひき連れて牛乳を売る人がいる」、というのです。

「牛乳の出前」とでも言うんでしょうかね。 「牧場しぼり」ならぬ「路上しぼり」です。





乳牛というのは案外四角いものですね。




たしかに中国では、粉ミルク事件以降国内産の牛乳加工についての不信感が高まっているし、その半面、政府はここ数年「牛乳を飲めキャンペーン」のようなものを、教育機関を通じてやっていたりするので、「飲みたいけど、飲みたくない」という人はいっぱいいるはずです。


乳牛モバイルサービスは、そんな市民のニーズに確実に応えるサービス・・・ですよね。

ラーメン屋が屋台として町に出るように、固定電話が携帯電話として町に出るように、ラジカセがウォークマンとして町に出るように、牛も乳牛として町に出てもおかしくないんです。


でも、なんか奇妙な感じがするのは、「牛乳」としての商品のベクトルが、予想と逆だからなのでしょうか。

通常、われわれが生きている消費社会というのは、原料に情報という価値をつけて、商品として成立してましたよね。

例えば、ざらめ(仮に10g=5円)を綿菓子にしたら一つ200円、それにピカチュウとかのキャラクターの袋をつけたら600円、で、消費社会は成立してきたはずです。そういうベクトルでお金を儲けるしくみは成立していた気がしました。

なんか最近は、そういう流れがではない気がします。

丸の内のオフィス街でやったら違和感がある商売でしょうけど、杉並だったら案外うけるのかもしれないですね(自然食品グルッペの店頭とか)。交通法とか衛生法とかで規制されそうですが。

乳牛レンタルサービスで、管理運営会社があってもいいかもしれないですね。

まあ、基本的に牛乳事情の悪い中国・長春だから成り立つ商売ではあります。

2009年6月2日火曜日

風力発電

中国で今、伸びている産業を挙げよ、という話があるとすると、間違いなくひとつあげられるものに、「風力発電」があります。

2006年の国家発展改革委員会発表以降、新エネ事業一つとして、国・地方政府を挙げて様々なプロジェクトが進行しています。

例えば、風力発電機の製造・販売を行っている「金風科技」は、ここ8年間100%の成長率を維持し、今後期待される大型の風力発電機の研究開発においても、急速にピッチを上げてきています。


下にあるグラフが、中国における風力発電機・製造メーカーブランドのシェアです。

クリックで大きな画像になります。



2008年のデータでは、25%のシェアを有しています。




また、今年度は、生産能力を拡大させるために、北京郊外に生産工場・修理センターを設立するなど、サービス体制の確立にも努めていくことが発表されています。

特に、これまで設置された風力発電装置は、故障率が高いことも報告されているために、こういったメンテナンス体制の拡充が今後の事業展開に役立つのかもしれません。

2009年6月1日月曜日

「両岸組合」杉山愛に勝利

30日に行われた全仏オープンで、杉山愛ペアが中国・台湾ペアに負け、8強入りを逃しました。。

逆に、台湾メディアの報道は、台湾の謝淑薇、中国大陸の彭帥が、8強入りしたというニュースを伝えているわけですが、これまで8強クラス入りする選手の少なかった台湾にとっては、明るいニュースでしょう。

特に、政治的な背景がある話ではないですが、一応現地新聞でも「両岸組合」と称して報道しているわけですが、父親のコメントによると、二人は13歳のころから面識があって、今回の勝利も二人の息があってのこと、とのことです。

それにしても、このニュースの「老将・杉山愛」とか「足長美女・韓国秋娃」とか、自由なものの書き方だな、と思いますね・・。