2009年6月9日火曜日

中国にハマーはよく似合う・・・、か?

一昔前、日本では、シベリアンハスキーが大流行しましたが(漫画の影響ですか?)、日本の住宅事情や道路環境はあの大型犬とは、なんか噛み合わない感じで、犬が気の毒に見えていたのは気のせいだったでしょうか。

近頃は、シベリアンハスキーはめったにみかけることはないですので、寒冷地タイプの大型犬であるシベリアンハスキーはあまり定着しなかったようですね。


ハマー(HAMMER)車を、日本国内でみかけると、このシベリアンハスキー的な感じがします。完全に街に調和しないですね。ハマーに乗る代表的人物といえば、朝青竜だそうですが、朝青竜まで突出した人物になるとハマーがいろんな意味で良く似合います。


その、日本には似合わないハマーは、中国に良く似合う、と思います。

道路も広いですし、広大な乾いた大地にごつごつした車体のハマー、背後には壮大に鳴り響く重低音な音楽・・・、勝手にコマーシャル映像のようなものが頭に浮かびますね。





やはり、どこでも街角では少し威圧感を感じます(@上海)。
車としては、車体肥大症のようです。





そんなハマーを、中国は会社として買いました。先週の大きなニュースです。


その購買者、四川騰中重工機械有限公司ってどんな会社なんでしょう?

ネット上の情報によると、2005年設立された資本金14億元(約200億円)の橋梁機械、石油化学機械の会社で、会社自体はとても新しい様子です。


では、なぜ、設立したばかりの一地方都市の民間会社(そもそも自動車の素人会社が)が、ハマーを買収できたのでしょう?

これまでの中国企業による海外企業の買収は、、例えば、レノボはによるBMのパソコン事業の買収、北方重工集団のフランスNFM社の買収などあったものの、どちらも中国でも既に業界では最大手。(レノボはIBMパソコン事業を買収前でも、中国パソコン業者のトップであるし、北方重工集団も世界機械製造業者500入りの企業)で、どちらかというと、自社主力業務の強化のための買収。


なので、今回の買収案とはやや異なる気がします。


じゃあ、中国企業が買収したらハマーはもっと売れるんでしょうか?


・・そうでもない気がします。まず、ハマーの排気量は中国の環境保護政策と逆行しているし。今回の買収案の内容では、工場、技術、従業員を含め今後もアメリカ本土に置くことになっているから、中国生産はまずない。


だったら、買収のメリットはなんでしょうか?四川騰中重工の本心はどこにあるんでしょうか?

四川騰中重工の筆頭株主は四川華通投資ホールディングス。華通投資は1996年に設立して以来、今まで四川省で様々な投資、M&Aを行い、主に化学工業、機械の分野に強いといわれています。

この華通投資が最近一番力に入れているのは、子会社の四川華拓の海外上場。あのモルガン・スタンレーも四川華拓に8,000万ドルを投資し、約20%の株を持ち、2008年年始、さらに子会社経由で四川華拓に2億ドルの融資を行っています。今回の買収もモルガン・スタンレーの斡旋だったそう。
 
結局、こういうラインで読んでいったほうが、よさそうな話のようですね。

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